学生生活

学園生活

ここでは、現在名古屋動物看護学院で行われていることや、学生さんたちの日々の生活の様子をご紹介します。なかなか本学院の中の様子をご覧いただけることがありませんので、お楽しみください。

平成25年度 第30回名古屋動物看護学院卒業式

第30回名古屋動物看護学院卒業式


平成26年3月8日(土)、名古屋市獣医師会館講堂において第30期生卒業式が行われました。
予定通り2時に式を開始し、森島隆司学院長の挨拶、公益社団法人名古屋市獣医師会 荻曾敏之会長のご祝辞、名古屋市獣医師協同組合 加藤満雄理事長の挨拶とそれぞれに大変温かいお祝いの言葉を頂きました。
卒業生皆、満面の笑みと、これからの現場での働きを思い心引締めている様子でした。
社会人となり、本格的に現場で働くようになれば、いろいろ辛い事も生じると思いますが、1つ1つ乗越えて、達成感を味わい成長して欲しいと期待します。
ご卒業、おめでとうございます。
またANCやAHTセミナーで会いましょう。

平成26年2月1日 名古屋動物看護学院 臨床研究発表会

平成26年2月1日(土)、名古屋市獣医師会館講堂において第30期生『臨床研究発表会2013』が開催されました。
全4班が来賓や獣医師の先生方の前で堂々とした発表をしてくれました。

第1班『猫の性格』

石黒 菖  内田有栄
大橋純子  加藤裕美

猫の性格についていろいろな角度から研究した事を発表しました。
猫と犬の飼育頭数は同じぐらいのはずなのに、なぜ病院に来院する件数は猫はすくないのか?猫の毛色による性格の違い。性格形成の要因として遺伝的、環境的要因が重要である事。また、来院した時の対応の仕方など、上手にまとめあげました。

第2班『初めて犬を飼う人が来院したら』

川合実菜  北川二帆  小林真瑚

坂井由依  清水有希             

これから卒業して必ず遭遇する場面、初めて犬を飼う飼い主に説明する必要のある事柄を調べました。中でも学生達が重要であろうと考えた、混合ワクチン、狂犬病、フィラリア予防、食事管理、ノミ・ダニの予防について自分達なりに優先順位を考え、説明する内容や重要性を分かりやすくまとめました。

第3班『保定について』

杉山美穂  鈴木沙也加

高木奈緒子 田中裕子 

犬と猫の違い、保定者の体格の違い、処置の内容の違いによって保定方法は様々ですが、実習中に苦労した保定、失敗例をあげながらどうしたらいいのか対策方法を考えました。
難しいテーマでしたが、自分達の失敗を元にしっかりまとめあげました

第4班『東日本大震災 3年後の今 ~私たちにできること~』

日比野桃代  森すず     
湯浅まみや  横山万由紗

東日本大震災から約3年経とうとしている現地の様子(三春シェルター)や現在の被災動物達の状況、そして被災する前に準備しておくべき物やマイクロチップの必要性等を発表しました。

入学してすぐに臨床研究に取り掛かり、テーマの決定、研究、スライド作成と大変だったと思いますが、班で協力し合い、10分間のプレゼンテーションを成し遂げました。 どの班のテーマにも共通するのは"動物の気持ち、立場を考えた研究"だったのではないでしょうか。
臨床研究発表が終わると、学期末試験、卒業試験、認定試験と試験の嵐が待ち構えています。そして、学生達は卒業です。今回の臨床研究が就職後に活かされる事を期待しています。
来年度も数多くの方々に出席して頂き、名古屋動物看護学院の学生たちの成長の証を見ていただきたいと思います。

平成25年12月15日 名古屋国際会議場 AHT&スタッフセミナー

平成25年12月15日(日)


名古屋国際会議場にてAHT&スタッフセミナーが開催されました。
午前の部ではAHTトラブルバスター『私って何?でも努力しだいで何にでもなれる』をテーマに動物病院に勤務する動物看護師達が自身の経験を発表しました。
午後の部では卒後教育セミナーで認定動物看護師の村尾信義先生に講演していただきました。

<午前の部> AHTトラブルバスター
        『私って何?でも努力しだいで何にでもなれる』

○減量プログラム 私の考えVS 院長の考え   結城 加奈子さん(エム動物クリニック)

減量プログラム中の減量用おやつ導入について院長は反対、しかし減量も楽しくゆっくり実施していく事も大切ではないかと私は考えました。
そこで飼主様目線で考え様々な工夫をこらし、独自の楽しんでできる減量プラグラムを作成。
見事減量に成功させ、院長により減量中の動物に限り病院での減量用おやつの販売の許可を得る事ができました。

○デンタルケアを通した私の仕事        吉田 智子 さん(みどり動物病院)

動物看護師として4年目となり仕事の節々に『慣れ』が生じていると自分でも感じるようになり、 誰にでもできるレベルの事しかできない自分に、不安と焦りを感じるようになりました。そこで、自分にしかできない得意分野『デンタルケア』を生かすことにしました。独自の対応をするようになり仕事への自信とモチベーションが高くなりました。

○やりがいを感じて仕事をするためには     稲田 麻里 さん(なりた犬猫病院)

先輩の「仕事、楽しい?」という質問が自分の仕事に対する取り組み方などを考え直す機会をくれました。 マニュアル通りの仕事なら私である必要はない。仕事をするうえで高い意識を持って、やりがいを感じるにはどうしたらいいのか。自分で考え実行する事で、飼い主さんの反応が変わってきた事を実感できるようになりました。

○付き添いの飼主さんの態度から感じたこと   岡田 知子 さん(獣徳会動物医療センター)

ある飼い主さんの獣医師と自分への態度のあまりにも大きな違いにショックを受けました。 しかし飼い主さんや動物の身になったつもりで最大限の気配りを心がけ、飼い主さんともコミュニケーションを図るよう努力しました。そして段々、飼い主さんから信頼されるようになり相談も受けるようになりました。

○先輩ブランドに打ち勝つには         奥平 涼子 さん(ノリタケ獣医科医院)

飼い主さんから信頼のある先輩と同じような事をしても飼い主さんには伝わらない事がありました。先輩のように飼い主さんから信頼されるにはどうしたらいいのか自分で考え、丁寧な説明を心がけ、飼い主さんの希望を記録し、それぞれの性格や癖、特徴などを覚えるようにしました。すると飼い主さんから話しかけてもらえる機会が増えました。

○新しい提案の仕方              加藤 千友季さん(千村どうぶつ病院)

受付専門スタッフと看護師と受付業務もこなす自分と意見、考えが異なる事があります。飼い主さんや動物達のためにと思った自分の意見を提案しても受け入れてもらえず、なぜなのか考えました。提案の仕方が悪かったのか、第三者を介した方がよかったのか。いろいろな意見を交換できる場があればいいのではと考え、月に一度ミーティングを開く事になり、お互いの意見を伝えあい、他のスタッフの考えも理解できるようになりました。

○飼主としての私から見えた看護師としての私  平野 舞  さん(さくら動物病院)

自分の犬が仕事先である病院に入院することになりました。看護師の立場での入院患者への看護と、飼い主の立場での看護の考え方がどれだけ違うのか気付きました。普段気にならなった獣医師の言葉、病院の汚れや臭い、入院中の食事など。今回の事で看護への気持ちが変わり、飼い主の気持ちに寄り添った看護を目指そうと思うようになりました。

今回のテーマの『私って何?でも努力次第で何にでもなれる』
仕事場で私は必要とされているのか。私の仕事は誰にもできるのではないのか。『私って何?』
多くの動物看護師が少なくとも一度は思い、考えあいは悩んだことがあるのではないでしょうか。
今回の発表者達は日々考え悩んでいる動物看護師の代表、代弁者として本当にすばらしい発表をしてくれました。 発表者の動物看護師の皆さんは自分の現状や立場に気付き、考え、努力して解決していこうとする姿勢と向上心を持っています。
そう、『努力しだいで何にでもなれる』です。発表者の皆さんが教えてくれました。
参加していただいた動物看護師さん達の中には悩んでいるのは自分だけではなかったのだと思った人、多かったと思います。そんな参加された動物看護師さん達からの声を少し紹介します。

<午後の部> 卒後教育セミナー

動物看護師の職域について
-どこまでできるのか、するべきか-
講師 村尾 信義 先生 (認定動物看護師)

今回のAHT&スタッフセミナーのメインテーマでもある『私って何?なんでも努力次第で何にでもなれる』に沿って、認定動物看護師である村尾先生に動物看護師の職域について講義していただきました。
現在の動物医療では動物看護師はなくてはならない存在です。その仕事は多岐にわたり
○診療施設事務
○飼育者指導
○診療の補助
○疾病動物の管理および世話
○検査
等があります。実際の臨床の場においてはもう少し踏み込んだ業務をこなしている看護師もいると思いますが、『私にもできる』『私にもやらせてほしい』逆に『私がやるべき事なのか』などいろいろなジレンマの中、日々がんばっている動物看護師が数多くいることでしょう。
今回は海外の獣医師法や看護師の立場を紹介してもらいながら動物看護師の職域について丁寧に時間いっぱい講義していただきました。
また、講義の最後には村尾先生の真骨頂、猫の保定についても猫の体の構造等の説明を交えて教えていただきました。

平成25年12月12日 ディベートの授業が行われました。

12月12日、昨年度より名古屋動物看護学院の授業のカリキュラムに取り入れられた学院討論会、ディベートの授業が行われました。森島隆司学院長の進行の下、岐阜大学名誉教授 工藤忠明先生にもアドバイザーとして出席していただきました。

今回の授業で取り上げたテーマは
○地域猫の餌やりについて
○野鳥の餌付けについて
○散歩時の排尿排便について
○学校飼育動物について

今回のディベートでは班単位で、各テーマについて自分の意見とは関係なく賛成か反対かに分かれ、意見やその理由を述べ合いました。
どのテーマにも絶対的な答えはなく、特に動物と関わる動物看護師にとっては避けては通れない題材ばかりです。生徒たちにとって、自分の考えとは異なる意見を発表しなければならないため、ジレンマを抱えてのディベートだったと思います。
議論の中、学生らしい意見が飛び交いました。
○散歩時には全ての動物達はおむつを着用するべきだ。
○野鳥の餌付けのテーマでは、餌付けが糞害、ゴミを荒らす、電線のショート問題等を引き起こす原
 因となるという意見に対して、餌付け場所を決めることで問題は解決できるなど、討論会らしく反撃
 しあう場面も多くみられました。

こういったディベートをする機会のない生徒達にとって、大変いい機会だったと思います。自分の考えを自分の言葉で表現する、さらに相手を思いやるという気持ちを持った動物看護師になってくれる事を期待します。

ディベート授業(平成25年12月12日)の学生レポート

負傷動物を保護した人の責任について


学生T
負傷動物を保護した人にどこまで責任があるか、考える人は少ないと思う。人によっては答も違うため、難しい問題である。もし私が負傷動物を保護したとしたら、動物病院へ連れて行くだろう。しかし、その時点で自分がどこまで責任を負えるかは分からない。その後も飼う事を覚悟して連れて行ける人は、少ないと思う。私だったら飼いたいと考えるが、それは飼える環境があるからだ。保護した人が最後まで飼う事を責任とするならば、負傷動物を見つけても「飼えないから」といって見て見ぬふりをする人が出てくる。それで動物が死んでしまうようならば、やはり動物病院に連れて来るべきだと思う。動物病院のスタッフとしての視点から見ると、保護したけど飼えないと言われる人には困るだろう。飼ってくれる人がいない動物全てを、動物病院で面倒見るのは難しい。そのため、飼主のいない動物を保護する施設があれば良いと思う。海外には、そのような施設があると聞くので、日本でも行うべきである。日本では動物に関する事が後回しになりがちで、とても遅れていると思う。
今の時点では、負傷動物を動物病院に連れてくる人に、全ての責任を押付けるのは間違っていると私は考える。どうしても無理な場合は、動物病院で里親を探すなどするしか方法はないと思う。しかし、これから動物病院で実際に働いて、このような事を経験した時に、また考えが変わるかもと感じた。


学生S
負傷動物を保護した人の自己責任がどこまでなのか、それを確実に決めるのはとても難しい問題です。私の意見としては、負傷動物を保護した人には、最後まで責任を持って飼ってほしいと思います。しかし、「私が責任もって飼います」と言える人は一体どれ位いるのでしょうか? 「動物病院に連れてきたのはいいけれど、治療費が払えない」という場合を除いて、「そのままにしておくと可哀想だから、とりあえず動物病院に連れてきた」「治療費までは出すから、後はお願いします」など、後の事は知らないという人が大半だと思います。それは、既に家庭にペットがいたりする場合もあるかもしれませんが、「負傷動物を連れてきた私、偉いでしょ」というような自己満足しているだけという人もいるかもしれません。本当に心から動物を愛している人だったら「責任もって飼います」と堂々と言えるのではないかと思います。看護師の立場から考えると、動物病院へ負傷動物を連れてきた人の責任は、非常に大きいのではないかと思うのです。治療費だけ払って頂き、「じゃあ後はよろしく」と言われてしまうと、「ここまでしたのに何故?」と思ってしまいます。動物病院は、そんな動物たちばかりを預かる場所ではないし、際限なく引取っていたら、本当に動物病院を必要としている動物の命が救えなくなってしまいます。しかし、むやみやたらに「責任を持って飼ってほしい」と保護した人を説得しようとしても、直ぐに了承できるわけでもないと思います。飼いたいが、様々な事情で飼えない人もいると思います。費用の事や今後の事は、保護した人と十分な話合いをした上で、双方が納得した上で決める事が大切だと感じます。以上の事から、負傷動物を保護した人の責任は、最後まで飼う事だと思います。


森島学院長から
今、野生動物が集まる場所が変わりつつあるみたいです。
どうして高速道路で鹿がよくはねられるか知ってます?
これは道路の凍結防止に散布する塩化カルシウムというものがあって、この凍結防止剤をいわゆる塩分補給のために食べにくるんですよね。
動物と人間の世界って意外なところで影響し合っているんですよね。
果たして人と野生動物は本当の意味で共存できるのでしょうか?
君はどう思う?
普段の生活で遭遇する動物との関わり合いから、問題提議してみて自分で考える力を養う事は良い事ですよ。

平成25年5月11日 名古屋市獣医師協同組合・名古屋動物看護学院セミナー

「日本愛犬史~ヒューマン・アニマル・ボンドの視点から」セミナー報告


さる5月11日 日本獣医史学会理事長 小佐々 学先生をお招きし名古屋市獣医師会館講堂において、歴史的観点から眺めた日本での動物愛に関するセミナーが開催されました。
狂犬病予防シーズンの真っただ中の繁忙期にもかかわらず、60数名の獣医師、動物看護師、学生の方々の参加があり、熱心に皆さん聴講されておりました。

講演内容は、小佐々先生自ら日本国内に現存している犬塚(犬の墓)を調査しまとめられた膨大な資料を中心に日本国内の犬にまつわる史実を紹介しながら講演していただきました。縄文時代の古墳からは丁寧に埋葬された縄文犬の骨が出土していることや、弥生時代には弥生人が弥生犬を食用として扱っていた痕跡が出土した骨から見られること。
犬塚に関しては、伝承、伝説のものとして聖徳太子の愛犬の雪丸にちなんだ犬塚から始まり、史実最古のものとして、江戸時代初期の華丸塚などの紹介がありました。

この華丸こそが、講師を務められた小佐々先生の先祖に当たる小佐々市右衛門前親氏の愛犬で、この塚を調査することで全国の犬塚の調査に熱が入ったとのことでした。これらの史実の犬塚は、犬の死を悼んで弔うために建てられたもので、ほとんどが「義犬」の墓であったそうです。
義犬とは命がけで飼主の命を救ったり、飼主のために殉じた犬達のことで、「忠犬」という言葉は昭和初期にマスコミ報道で忠犬ハチ公に使われて一躍一般的になってしまい、義犬にとってかわったということでした。

私達は現在、ヒューマンアニマルボンドという訳の解らない外来語が訳されずにそのまま無理やり社会に浸透させようとマスコミを通じて一部学識者が使用しておりますが、今回小佐々先生に紹介していただいた、これらの史実を顧みると、この無愛想な西洋思想の言葉の誕生するはるか前より、私達は仏教の輪廻転生という考え方や神道の多神教的な動物観や感性により、人と動物の命を同等に扱っていたことを史実が物語っていたということに気付きました。日本人の動物に対する愛情は当たり前の事であり、特別な用語で語るべきものでもないと考えても当然のようなものと思われました。

今回の講演を通じ、動物医療に携わる者として、日本人は太古の昔から動物に対してこのように考えて、動物と生活を共にしていることを一般の人々にも広く伝えることができる史実を教えていただきました。 動物医療に携わるものは、専門家として動物の病気に関する事柄だけを知るのではなく、一般社会からは哲学や歴史、宗教的思想に関しても幅広い知識を身につけることを要求されております。

人の生き方、考え方を後進の人達にさとし示す者につけられる職業には「師」が付きます。師業を生業としている私達は、常に幅広い視野と知識や良識を常に機会があることに吸収しなければなりません。今回の講演は、参加された方々にとってまさにうってつけの機会となったことと思われます。

動物臨床栄養指示者 名古屋市獣医師会